生物におけるいじめの普遍性

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いじめは人間に特有の現象かといえば、

そうではありません。

 

人間と近縁な類人猿から、目に見えない微生物まで、

いじめが広く観察されます。

いじめは生物にとって普遍的なものなのです。

 

といっても、ここでは広い意味でのいじめを考えていて、

異物に対する攻撃という定義を用いています。

 

生物がいじめを行う理由は、

チート(詐欺行為)を防ぐためです。

 

生物というのは基本的には利己的で、

自分の生存率を高め、自分の子孫をたくさん残そうとします。

そのためには、他者に危害を加えることもいといません。

 

しかし、一人で出来ることは限られるので、他者との協力が発達します。

 

協力は単純な微生物ですら認められていて、

お互いを攻撃しないといった消極的なものから、

物々交換をしたり、連携して狩りをしたりと、

様々な協力が様々な生物で見られます。

 

例えば細胞性粘菌というアメーバは

多数の細胞が協力して子実体を作ります。

子実体はキノコのような形をしていて、

遠くまで胞子を飛ばせるように、

細長い柄の上に胞子の塊が乗っています。

 

一個のアメーバ細胞では遠くにあるエサが豊富な場所まで移動できないので、

協力によって生存のチャンスを増大させているのです。

 

しかしこの協力には、少なくない犠牲が伴います。

柄になった細胞はそのまま死んでしまうのです。

生き残るには胞子になるしかないので、

通常よりも高確率で胞子になろうとチートを働く細胞が出てきます。

(チートを働くものをチーターといいます)

 

このようなチートを許してしまうと、

協力関係が崩壊してしまいます。

 

チートを防ぐために生物は防衛策をとります。

 

例えば、チーターを集団から追い出したり、攻撃して殺したりします。

 

人間でもこの傾向はあり、

ルールに従わない者や、自分たちと異なる部分を持つものを、

攻撃・排除しようとします。

 

このチート対策の流れをひくものとして、いじめが表れます。

 

いじめはこのため根が深い問題ですが、

広く生物に見られるという事は、学べる対象がたくさんあるということです。

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