吉田松陰の勉強法

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先日用事があって山口県へ行ってきました。

3泊4日の旅で、山口市にある湯田温泉という温泉街で宿泊しました。

山口での最初の夜、大浴場でお湯に浸かっていたら隣のおじさんに

「どこから来たの?」と話しかけられました。

話していくと、そのおじさんは近くに住んでいる現地人で、

このホテルの温泉が好きで毎日通っていることが分かりました。

さらに、そのおじさんは大のクラシック音楽愛好家で、

全国のコンサートに出向いては演奏家のサインをもらっているそうです。

私がヴァイオリンをやっていることを知ると、

これまでに行ったコンサートの話をたくさんしてくれました。

(私はお湯に浸かりすぎてのぼせそうでした。)

話はクラシックの将来に移り、

クラシック音楽を残していくためにも、

若い人に無料でチケットをあげて、一緒にコンサートに行ったりして

次世代を育てていかないといかんよね、

みたいなことを話しました。

ちなみにその方、年間で100回もコンサートに行っているそうで、

お仕事は何をされてるんですか?と聞いたら、

団地の管理をしていて時間があるんです、と答えてくれました。

ただ、若いころはアパレル業界で働いていて、

それがまた厳しいところで、

体罰やいやがらせがあり、いじめに近い状況だったそうです。

そのころからクラシックのコンサートには行っていたみたいで、

仕事とは別の世界を持っていたことが彼の救いになっていたのだと思います。

 

クラシック好きのおじさんと話した日の2日後、

用事が午前中で済んだので、山口市より北にある萩に観光へ行きました。

萩といえば吉田松陰です。

吉田松陰は幕末・明治に活躍した偉人たちを育てた人です。

2015年には大河ドラマ「花燃ゆ」で取り上げられています。

吉田松陰は萩で松下村塾という塾を開いて塾生を育てました。

その塾生には、久坂玄瑞、高杉晋作、山縣有朋、伊藤博文など

幕末の志士や明治の政治家、軍人がいます。

なぜ吉田松陰は歴史にこれほどのインパクトを与えられたのか。

そもそも、吉田松陰自身は明治維新に直接関与していません。

鎖国の禁を破ってペリーの黒船に乗って海外視察をして、

最新の技術を日本に持ち帰ろうとはしました。

結局ペリーに断られて未遂に終わるのですが。

彼の真の力は人を教育することにありました。

感化、と言った方がいいかもしれません。

彼に関わった人の中には命を落とす者も多く出ました。

彼らは危険なのは分かっていました。

分かった上で、使命、志のために命を懸けたのです。

吉田松陰は、塾生の中に眠る志に火を付け、使命に目覚めさせたのです。

そして本来なによりも大事な命すら、使命のために投げうたせてしまったのです。

もちろん志だけでは現実うまくいかないので、

塾生の能力を伸ばすことも重要です。

吉田松陰は人の才能を見抜く能力があり、

その才能に合わせて一人一人教育の仕方を変えていました。

だからこそ多様な人材が松下村塾から輩出されたのです。

吉田松陰の教育は基本的に塾生に合わせて変えられましたが、

共通して指導していたものもありました。

それが抄録(しょうろく)です。

抄録とは、

本を読んだときに、自分が勉強になったと思う箇所を

自分のノートに書き写すことです。

こうすることで、

ノートを見返せば、圧縮された情報を復習することができます。

また、昔のノートを見れば、過去の自分がどれくらいのレベルか分かるので、

自分の成長を目に見える形で確認することができます。

吉田松陰はこうした塾生のノートを見て、塾生の興味やレベルを確認したり、

塾生との議論のきっかけにしていました。

この抄録、私も実践しています。

抄録用のノートをいつも持ち歩いていて、

本を読んだり、アイデアを閃いた時に日付と一緒にメモしています。

抄録は書き写しに時間がかかるのですが、

自分の成長が促進されるのが実感としてあるので

ずっと続けています。

吉田松陰は、読書にかけるエネルギーの半分を抄録に使うように言っています。

それと、抄録のもう一つのメリットは、

アウトプットを前提としたインプットが出来るようになることです。

インプットとは本を読んだり話を聞いたりして情報を吸収すること。

アウトプットは逆に自分の思いや考えを文章や言葉などで表現することです。

普通の人は本を読んでもインプットだけで終わってしまいますが、

作家やお笑い芸人などはアウトプットが仕事です。

ですが、何もないところからはアウトプットできないので、

インプットも重要になります。

彼らはアウトプットのネタになるものを探しながらインプットを行います。

すると、感覚が鋭くなり、より多くの情報を吸収できるようになります。

吸収力が高まれば、成長も早くなります。

これを私達でも取り入れる簡単な方法が抄録です。

本を読みながら、どこをノートに書き写そうか意識しながら読むことで、

アウトプットを前提としたインプットができ、

大きく成長できるようになります。

アウトプットは抄録であれば書き写すだけなので簡単ですが、

他にも、誰かに話したり、メールしたりしてもアウトプットになります。

とにかく優れた勉強法なので、

ぜひ実践してみてください。

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